長岡是好日

2016.08.17

長岡の花火

長岡の夏といえば、花火。
これを見ずして夏は終われない。
火・水曜日の平日開催にもかかわらず、2日間で102万人の人出があった。
市内を行き交う県外ナンバーの車、はしゃぎながら、何か問題があったのか口論しながら会場へと急ぐ人たち。
この数日間、長岡の街は賑やかに混沌としている。

長岡花火は、単なる夏祭りの中のプログラムではないし、花火師が腕を振る場でもない。
街に集った人たちの心を一つにし、戦争や震災で負った傷を癒やすための催事だ。

花火大会は、8月の2日と3日に行われるが、その前日1日にも花火が数発上がる。
「白菊」という名の真っ白な花火だ。
前夜祭の民謡流しも終わり、人々が帰り支度をしているころ、午後10時半に「ドーーーン」と打ち上がる。
1945年8月1日、長岡空襲が始まった時間である。
旧市街地の8割が焼け、1486名が亡くなった。
焦土と化した街からの再起を誓い、翌年に始まったのが長岡まつりの前身「長岡復興祭」である。
凄まじい絶望の淵から振り絞られるようにして誕生したのが長岡の花火だ。

71年が過ぎた今日も、人々は特別な思いを込めながら花火を見上げている。
戦火に倒れた命、無病息災、はたまた恋心まで。
人を想う気持ちがつくり上げる長岡の花火。
いつまでも心穏やかに眺めたい。