長岡是好日

2020.01.10

同窓会のあと、さよならトウキョウ

年末、大学時代の同級生に招かれ、久しぶりに単身上京した。Uターンして6年目、長岡駅の新幹線ホームは身を刺すような寒さで、公共機関はすっかり縁遠くなったと思いを致すところ。都内某所へ上野で乗り換え、電車で席を取るのも下手になったような気がして、そんな風に考える自分も可笑しかった。

繁華街の通りを行くと懐かしい顔が迎えてくれた。同級生の半数は地方出身者だが、卒業後も都内・関東に残った者も多い。当日は忘年会という名目だったが、私にとってはもう同窓会という風情を感じた。実際、彼らと会うのは1年ぶりだ。

30代ももうすぐ半ば。やれ子育てが大変だ、夫の転勤で遠くに行く、離婚した!等々、十人十色で興味深い。10年後の自分は…と語り合った学生時代が懐かしい。私も、転職とUターンをして、結婚して、子どもはまだいないがそれなりに、振り返れば変化の連続だった。大いに盛り上がり、この晩は都内で一泊。深夜まで人通りの途切れない街を見下ろしていた。

翌朝、まっすぐ長岡に帰ろうと思っていたが、予定変更して寄り道をした。数本電車を乗り継ぎ、以前住んでいた街を訪れた。帰郷以来訪れなかった場所だ。地元を思い、仕事を悩み、人生について大げさに考え抜いたあの頃の面影はもはや自分の心の中にしかなかった。

懐かしい美容室、幾度となく買い物をしたスーパー、どれも今となっては用事がない。わざわざ時間を取って訪れたのに特にすることもなく、すぐに引き返した。

帰路、新幹線は大宮から。Uターンラッシュと重なり越後湯沢まで席はなし。車社会に慣れた足腰には少し辛いものがあったが、長岡まではたったの1時間。長岡市から新潟市に車で行くくらいの時間しかかからない。

1日ちょっと、関東の風に吹かれたくらいで降り立った長岡が寒い。信号は縦、消雪パイプに曇り空。大晦日の長岡。すいすい進む8号線に安堵する。

さよならトウキョウ。たった1時間で行ける場所。
全国津々浦々、「すぐそこでしょ」と言えるような人間になりたい。
今年はその元年とする。