長岡是好日

2018.12.27

春が待ち遠しい



雪が降ってからでは面倒だからと、半月ほど前に冬用のタイヤに履き替えた。
クロスレンチを両手に唸っていたら吐く息が白くて目を見張る。
ボルトを緩めながら、いつの間に冬になったかと考える。

ついこの前は、紅葉を見に行ったけど早過ぎてがっかりしたり、花火のうんちくを呟きながらサンダルで歩いていたりしていたはず。
問答無用、刻一刻と季節は進んでいく。

この雪国で生まれ育った私には、上京後の土地で過ごす季節に境目を見つけるのが難しく、初めのころはかなり動揺した。
カレンダーや実家から届く差し入れで季節を知ったというのは大げさかもしれないが、大雪のニュースで故郷が映ると恋しくなったのを思い出す。

先日の休みは雪になった。天気予報の言う通り。
冬が来たのだとようやく頭も気づいたようで、寒さが一段と身に染みる。
久しぶりの降雪に道路はゆっくり、うっかり消雪パイプの横を歩いてズボンの裾を濡らしたり、残雪で滑って転びそうになったりと過酷な季節だ。

そんな新潟の、長岡の冬が好きで、私は帰ってきた。

派手に衣替えをする街や行き交う人々。
通りや空の色も、つい最近の季節を忘れてしまうほどの変貌を遂げる。
寒いし面倒も多いが、日々の生活や自分の命が一番いきいきとして感じられるのもこの季節だと私は思う。

明けない夜は無いように、冬もそのうち終わる――。
雪国の四季は少々コントラストが強めだが、人生や生き方について説かれているような気にもなってくる。